旅の途中

オタクライフ備忘録!

答え合わせの日が近い

私の中で、アイドルのコンサートは「答え合わせ」です。

アルバムを聴いて、このアルバムの主題は結局どうだったのかな、こういうことが伝えたかったのかな、だなんてあれこれ考えて、その解答が本人たちによってドーーンと突きつけられるものだと思っています。

長年バンドとかアーティストとか、「音楽」で「音楽」を完結させる人達の世界で生きていた私にとって、これは非常に興味深くて面白いところです。彼らの世界では、音楽以外のもので音楽を完成させようとすると目くじらを立てられるみたいな部分がありますから。(ちょっと言い過ぎな気もしますが、顔が綺麗なバンドマンが、「顔で売ってるだろ!」って叩かれるみたいなものです。)

かたや、アイドルにとって「音楽」は「アイドル」を完結させるためのひとつの道具にすぎません。とにかくなんでも許される。音楽を、ひいてはアイドルを盛り上げることに繋がる要素は全部織り込みます。何をしても許されるのです。だって彼らは音楽家ではなく、アイドルですから。PV、音楽番組、雑誌のインタビュー…あらゆるメディアの力を借りて作り上げられた楽曲やアルバムのイメージが、最後の最後に全て集約されるのがコンサートだと思うのです。

 

私はバンドのライブにはもう数えきれないくらい行きました。バンドのライブって、純粋に音楽を楽しみに行くんです。本人たちの奏でる音に酔いしれて、噛みしめて…でもそれで、楽曲やアルバムの何かが上書きされることはありません。「ああ、やっぱりこの曲が好きだ」とか、「これってこんなにいい曲だったのか」って気付くことはあれど、ライブによって楽曲が書き換えられることは決してありません。どんなに素敵な演奏も演出も、完成された音楽に付け入る隙は全く無いのです。

しかしアイドルの楽曲はコンサートがあって初めて完結するものだと思います。実際の答え合わせが設けられるまで、いくら噛み砕いても自分の中でどこかふわふわしていて、コンサートの演出を拝んで初めてストンと腑に落ちる。そのあまりにも単純明快な答え合わせに、どんなに自分の中でぱっとしない楽曲も、どんなに好きな楽曲も、コンサートでいかようにも書き換えられてしまうのです。

そういう意味では音楽家の音楽とは全く異なる世界だと感じます。勿論、どっちが優れていてどっちが劣っているって話ではありません。どっちの形も私にとっては魅力的で、大好きなのです。

 

(…とは言ったものの、私はまだ関ジャニ∞のファンになって浅いので、きちんとアルバムを聴いてからコンサートを拝むという順序を踏むのは初めてなのですが。)

 

だから私は、コンサートDVDがきっかけで大好きになったアルバムも、反対にコンサートDVDがきっかけで好きでなくなってしまったアルバムもあります。大げさでなく、私にとってコンサート映像ってそれくらいに大きくて、見る前と見た後のアルバムの印象はまるで違ったりします。

アイドルの「今」を切り抜いたのがアルバムだと思います。関ジャニ∞の今、「元気が出るCD!!」とは一体なんだったのか、彼らに突きつけられる日がもうすぐ来ます。楽しみなようで、恐ろしくもあります。何故って、私はこのアルバムが大好きだからです。何度も何度も聴いて、噛みしめて、自分なりに解釈して。この大好きの気持ちをもっと大きくしてくれるのか、はたまたその反対の結果になってしまうのか…。自分の目で拝むのがめちゃめちゃに怖いです。まあその前に、実在する関ジャニ∞を自分の目で拝むのが怖いのですが……。

 

言うなれば今はそう、手応えのあった模試の結果発表を待ってるような気持ちです。あ~~早く知りたい!でも一生知りたくない!願わくばこのワクワクとソワソワが永遠に続いてくれ!でも早く答えを教えてくれ!